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騎西・種足の田植え 6月 |
6月市議会で私は、4項目にわたって一般質問を行いました。
その一つの「加須市農業の再生」では、米価の安定対策と農薬処分について質問。大橋市長に埼玉一の米どころを守るため、国に米価の安定対策を求めました。私の質問の要旨です。
加須市は「埼玉一の米どころ」。平坦で広大な地形と肥沃な土地柄を生かし、稲作農家は米づくりに精を出し、美味しい米を作り続けてきました。先祖伝来の農地を守り続けてきました。丹精込めて収穫した米は食味もよく、消費者にも大変喜ばれてきました。
ところが今、最大の危機に直面しています。昨年は米の価格が大暴落し、農家は大打撃を受けました。加須市のブランド米「コシヒカリ」は一俵60㎏で8千円、
前年比マイナス4100円、33・8%の減、埼玉県の推奨米「彩のかがやき」に至っては一俵7千円、前年比マイナス4200円、37・5%の減となりました。米の生産費は一俵1万6千円です。この半分にもなりません。
昨年の米価大暴落による農家の減収は、直接支払交付金の半減と合わせ市全体で22億円。前の年も米価が暴落し、約10億円減収しましたから、2年間で実に32億円の収入減です。
中でも、甚大な被害を被ったのは、国策に則って規模を拡大してきた大規模農家です。ある認定農家は28町歩作付けし、1千万円もの減収となりました。このままでは、今年も米価の大暴落は免れません。認定農家をはじめ多くの農業者は米作りに意欲を持てないでいます。今年も暴落すれば米作りはやめると言っています。
私は、農業者が再生産できる米価にし、安心して米作りが続けられるように力を尽くすことは、埼玉一の米どころをあずかる加須市の最大の使命と考えます。市の基幹産業の農業が衰退すれば、地域経済にも影響を及ぼします。農業所得は3割減まで落ち込み、市財政にも陰を落としています。 市議会は、加須市農業の窮状をいち早く察し、昨年10月6日、政府に対し、全会一致で「米価の安定対策を求める意見書」を送付しています。
市長は、予算市議会で米価の大暴落について「これは続く」「一過性のものではない」「農業が成り立っていくか瀬戸際」と述べています。県内一の米どころの市長として、国に対し米価の安定対策をつよく働きかけていただきたい。過剰米を市場から隔離し国が価格と需給に責任をもつ米政策の抜本的転換を求めていただきたいと思います。農水省の調査では農家の時給は456円。農家のみなさんは、こんな低い時給で一所懸命米を作っています。国の直接交付金も半減し、3年後には廃止です。ナラシ対策も不十分です。米価の安定対策とともに、国の交付金の改善が強く求められています。農業者の声を政府に届け力を尽くしてください。市長のお考えを伺います。
市長は「農業を、米作りを業として頑張っていこうという農家には支援が必要。米価の動向について私自身も大きな危惧を持っています。加須市の状況をきちんと国に訴えていく姿勢が必要です。加須市の米作りが持続発展出来る方向に持っていければと考えていまます」と答弁しました。
詳しくは、みんなのまち№775をごらん下さい。