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見沼代用水に沈む夕日(1日) |
6月市議会の議案審議の焦点は、一般会計補正予算(約3億2千万円を追加)。今回の補正予算には、個人番号に関連する補正が含まれています。個人番号制度(マイナンバー)は、国民一人ひとりに12桁の番号をつけて国民を管理・支配するもの。 マイナンバーの導入で12桁の番号が漏えいすれば、大量の個人情報の漏えいにつながります。「成りすまし」犯罪も懸念されています。
30日の最終日の本会議で、日本共産党議員団は市民の個人情報を守る立場から、討論を行いました。以下はその要旨です。
ただ今議題となっている、第57号議案一般会計補正予算 (第2号)について討論を行います。
本案は、予算総額に3億1、390万4千円を追加し、予算の総額を歳入歳出それぞれ377億5、729万4千円とするものです。
大利根東小学校の校舎大規模改修工事、7億4500万円の財源として予定していました。ところが、国の学校施設環境改善交付金が採択されなかったために、6,666万円の減額措置を行い、その代替えとして一般財源を充当し、当初の大規模改修工事を実施する措置を講じ、すでに工事が発注されています。
こうした対応は、次代を担う子供たちが学ぶ学校の環境を整備するために当然の対応であります。
しかし、容認できない問題があります。個人番号カード交付等事業についてです。
この制度は、住民票を持っているすべての人々に対し、新たに12ケタの番号を付けて、国家が国民を管理・支配する仕組みをつくろうというものです。
10月から各世帯に、個人番号が記載された「通知カード」が簡易書留で通知されます。この12ケタの番号は基本的に一生涯変わりません。
この「通知カード」と一緒に「個人番号カード」交付申請書が同封されます。これに写真を張り付け、返信用封筒に入れて投函すると、来年1月以降に交付通知書が郵送されてきます。この通知カードと本人確認書類を市役所の市民課に提示すると個人番号カードが交付されます。
問題は、12ケタの番号によって個人情報が大量に紐づけられ、個人番号が漏えいすれば、大量の個人情報が漏えいすることになります。
今、年金の個人情報が125万件も漏えいし、大きな社会問題になっています。不審電話や300万円をだまし取られるなど、多くの被害が発生しています。もしも、12ケタの個人番号が漏えいするならば、比較にならない大量の個人情報が漏えいすることになります。
また、民間企業には、従業員やその家族の個人番号を提出させる義務が生じてきます。こうしたことで、個人情報を保護することができるでしょうか。 始まった時から情報漏えいの疑念があり、成りすましによる犯罪が懸念されています。
よって、市民の個人情報をしっかり保護する立場から本案に反対するものです。