10日の臨時市議会で、党議員団は市税条例及び国民健康保険税条例の改正について質疑しました。以下がその要旨です。
◆市税条例改正について
市税条例の改正は、全国的に大きな問題となっている、保育所の待機児童を解消するため、保育の「受け皿の整備促進」のために法改正したもの。そこで、党議員団は保育の受け皿整備について質疑しました。
現在、加須市には子育てを支援する子育て基盤として、保育所は公立7園、民間16園です。幼稚園は、公立13園、民間2園、それに認定子ども園1園です。
こうした先人達が営々と整備してきた保育・幼稚園など子育て基盤の充実によって、加須市には他市で問題になっている、保育所の待機児童はいません。
ところが、少子化傾向の下で今年度の3歳未満児の保育希望者は前年と比較し、79人(昨年度721人→今年度800人)も増加しています。これは、出産後まもなく働きに出る子育て中の女性が、増加傾向にあることを示しています。
一方、加須市は現在、公立学童保育の待機児童が147人(今年3月)にのぼり、大きな問題になっています。
そこで党議員団は「学童保育の事態を教訓に、3号認定(3歳未満児の保育希望)の子どもを持つ子育て中の母親に“想定外”という形で決して我慢を強いることがあってはならない」と強調。そのうえで、「市が短期・中期的に分析し、来年度以降、3歳未満児保育の待機児童が発生しないよう取り組む必要がある」と質疑しました。
大橋良一市長は、「私立保育施設を優先し、公立は全体の調整役を行ってまいりたい。計画の再確認を行いながら、引き続き待機児童ゼロを続けていきたい」と答えました。
◆国民健康保険税条例改正について
国民健康保険税条例改正は、国保税を軽減する対象を拡大するものです。国民健康保険の加入者は低所得者が多く、構造的な問題を抱えています。払える国保税にする―これが大きな課題です。
今回の改正によって、世帯の軽減判定所得について被保険者に乗ずる金額を、2割軽減世帯は48万円を1万円引き上げて49万円に、5割軽減世帯は26万5千円を5千円引き上げて27万円に改正しました。
この結果、新たに2割軽減世帯になる人は61世帯、2割軽減世帯から5割軽減世帯に移行する人は54世帯――合計115世帯が軽減されます。国保税の軽減額は136万円です。
▽国保加入者で、低所得者のため国保税を軽減されている世帯は次のとおり。
・7割軽減世帯 4841世帯
・5割軽減世帯 2632世帯
・2割軽減世帯 2240世帯 合計 9713世帯
▽国保税の軽減額(今年3月末) 2億1469万円