12月市議会が11月25日に開会します。
農業者団体が「米価の安定を求める請願」を提出。紹介議員は日本共産党議員団の小坂徳蔵議員団長です。
請願趣旨及び請願理由は以下の通りです。
「米価の安定を求める請願」
【請願趣旨】
「埼玉一の米どころ」の加須市議会が、米価暴落から農業と農家を守るため、政府に対して、以下の項目について意見書を送付されるよう請願します。
1,コロナ禍による過剰在庫を緊急に政府が買上げ、米価暴落を回避すること。
2,コメの需給と価格の安定に政府が責任を持つこと。
【請願理由】
加須市は、埼玉県内の63市町村のなかで、コメの収穫量が断トツに多い「埼玉一の米どころ」です。ところが、収穫を終えた農家では、米価の暴落によって不安が広がっています。
新型コロナウイルスの感染拡大によって、外食産業や学校給食などのコメ需要が急減し、2019年度産米の在庫が増加しました。この結果、2020年産米は「米余り」を反映し、前年比で20%前後も米価が下落しています。問題は来年以降、更なる米価の暴落が懸念されていることです。
政府は、コロナ禍で生じたコメ需給の大幅減少のもとで、需給を均衡させるとして、2021年産の作付面積を今年より10万ヘクタール(生産量で56万トン)の減産をきめました。しかし、農家から批判されて農林水産省は、「米穀の需給及び安定に関する基本方針」について、削減目標を50万トンから30万トンに変更しました。それでも農家に大幅な減産を強いる本質は変わっていません。その一方で、WTO(世界貿易機関)協定に基づくミニマムアクセス米を年間77万トンも輸入続けています。
米価下落によって、大規模農家は数百万円の収入減です。市場任せのコメ政策を続けるならば、中小農家が米作りをやめ、規模拡大した経営も営農を断念する事態となり、農村の崩壊に拍車がかかるのは必至です。